人気のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン氏が2022年4月15日に箱根の強羅にオープンしたニコライ バーグマン 箱根ガーデンズをオープンの2週間程後に訪問した。
ニコライ バーグマン氏のフラワーデザインを自然の中に取り入れ、人と自然が繋がるような唯一無二の場所をコンセプトとしているということで、いったいどのような空間なのか興味深かった。
地図で場所を探すと、強羅からさらに奥地に行ったまわりに何もない場所であったが、行ってみてなるほど、確かに大自然の中にあるな、というのが率直な感想だった。
入場するには、事前の予約が必須であり、またコロナ禍の影響も残っていたので、時間も指定する必要があった。なお、2023年12月現在は時間指定は無くなっている。当日チケットでも入場できるが、事前予約の方が300円程お安くなっている。ちなみに当初は駐車場料金も取られたのだが、不評だったのか今はそれは無くなっている。
ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズとは
ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズは、箱根の地にて8000坪もの手つかず大自然を生かしてニコライ・バーグマンチームが一から作り上げたガーデンだ。
未開の土地を整地し、心地よく散策できるように園内のクマザサやススキを乾燥させてカットしたチップを散りばめた歩道を始め、階段、グラスハウスであるパビリオン、そしてNOMU hakoneというカフェを彼らが独自に作り上げたのだ。
そこがただ大自然を味わるのとは一味違った趣を演出している。
云い方を変えると、最小限の人の手を加え、可能な限り大自然そのものを残したガーデンということであろうか。
園内には、フラワーアートインスタレーション、フラワープランターなどが各所に配置され、箱根の自然を生かし、季節ごとに変化させガーデンに彩を添えている。
それにより、ニコライ氏の感性と箱根の自然が共鳴し、四季折々に彩られるガーデンの美しさを五感で体験してもらおうというコンセプトなのだ。
ガーデンのエントランス
ニコライ バーグマン 箱根ガーデンズは、手つかずの大自然が残るエリアだが、強羅駅から2㎞ほどの距離にあり、車で行くと意外にも近いことがわかる。一本道をそのまま進んで行くと、ポーラ美術館があるので、強羅からのこの道を通ったことがある方は多いのではないだろうか。
山道の途中で少しだけ開けた場所があり、大きな看板が見えるのですぐにわかる。そこを左斜めに少し上るとガーデンの受付があり、その奥が駐車場となる。
雰囲気の良いエントランスなので、俄然期待値が上がる。
カフェ NOMU hakone(ノムハコネ)
ガーデン内唯一のカフェ
受付で予約の確認をしてチェックインすると、すぐ先に真っ黒の建物のカフェNOMU hakoneがある。
開放的な大きな窓からは周囲の緑がまぶしい程望むことが出来、額縁の中の絵画のように美しい。
天井が高く、屋根には天窓のような明り取りがあるため非常に明るく開放感が増しているのが良い。
そこでは、自家製パンを始め様々な軽食やドリンクが販売されている。ゆったりしたテーブル席や、外にあるテラスなどで飲食できる。
バゲットを借りてテイクアウト、ピクニック気分を満喫
面白いことに、メニューのテイクアウトが可能で、バスケットを無料で借りることができ、そこに飲食物を入れて園内を散策し、お気に入りのパビリオンでピクニック気分を味わうこともできる。
私達は、まずはコーヒーをバスケットに入れて散策を楽しんだ。
箱根ガーデンズ限定のフラワーボックス
ニコライ バーグマン氏と云えば「フラワーボックス」があまりにも有名だ。
このNOMU hakoneでは、グリーンの箱に入ったニコライ バーグマン箱根ガーデンズ限定プリザーブドフラワーボックスを販売している。ファンには垂涎のアイテムだ。
園内を巡ろう
歩き心地の良い歩道
前述のとおり、園内の歩道には園内からとれた木材を加工したチップを散りばめており、フカフカした地面が心地良い。これが結構やみつきになる快適さなのだ。
前日に雨が降っており、歩道がぬかるんでいないか心配していたのだが、何の問題もなかった。
なお、足場が悪い場合には無料で長靴のレンタルが出来るそうだ。汚したくない履物の場合には利用する価値ありだ。また急な雨に備えて、傘も無料で貸してくれるそうだ。
これで安心してガーデンの散策が出来る。
緑に囲まれた心地よい空間を散策すると、鳥のさえずりや木々のこすれる音、木や花の臭い、五感に訴えてくるものがまさに非日常だ。
これは想像以上に心に安らぎを与えてくれるものだと実感した。
入園時には曇っていた天候だったが、次第に晴れ間が出てきて、木漏れ日が歩道に彩を添えてくれると一段と美しく輝かしい空間となって目を楽しませてくれた。
パビリオンとマーケットプレイス
園内に数カ所あるパビリオンやマーケットプレイスでは季節毎のイベントやワークショップを開催したり、作品展示などを実施している。
いずれも大自然に囲まれた小さな空間であり、癒し効果抜群だ。もちろん、バスケットに飲食物をテイクアウトして持参し、ゆっくりとピクニックすることも可能だ。
パビリオンはこのようにいくつかあり、それぞれ違いがあるので、一通り散策してから改めてカフェでテイクアウトし、目的のパビリオンに持参するのが良いかもしれない。
どこのパビリオンも素敵なのだが、実際にその場に立ったうえで一番のお気に入りスポットを決め、そこで改めてピクニック気分を味わえれば最高だ。
ニコライ バーグマン作品群
ニコライ氏監修の大自然とは言え、やはりニコライ バーグマンファンだったら、もっと彼の作品が見たいはずだ。
もちろん、それがあってのニコライ バーグマン箱根ガーデンズであるのだ。
その期待にはしっかり応えてくれているように思われる。パビリオンのみならず、歩道など随所に彼の作品が展示されているからだ。
作品の案内も各所に配置されており、フラワーボックスとは違うニコライ バーグマン氏の世界観を堪能することが出来る。
確かにここはニコライ バーグマン氏の感性と大自然との融合の場であることがわかる。
私は、オープン後間もないこともあり、急ピッチで作業を進めているニコライ氏にお会いすることが出来、また、この地を選んだ由来や今後の展望なども聴かせていただく機会を頂けたのは非常に幸運だったと思う。
ニコライ氏が、この箱根ガーデンズに心血注いでいる様子を間近に拝見することが出来、この箱根ガーデンズが大自然とともにどのように共鳴していくかより興味を抱くことが出来た。
余談だが、ニコライさん、めちゃくちゃ日本語が上手なのでさらにビックリ。
動画で鳥のさえずりをどうぞ
最後に動画を貼り付けるので、鳥たちのさえずり、ウグイスの美しい声をお聞き頂きたい。
ニコライ バーグマン 箱根ガーデンズへのアクセス
【住所】
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1323-119
※営業時間、料金、予約などについて公式ウェブサイトにてご確認ください。