空からの富嶽百景 :雲海から突き出た富士山
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雲海を突き抜ける富士山。
当日は地上では曇り空であったため、富士山の眺望は期待していなかったのだが、このように地上では曇り模様であっても、空中散歩では時としてこのような素敵な絶景に出会えるのだ。
空一面に雲が広がっている中で、富士山だけがひょっこり顔を出しているのがあまりに非日常的で神秘的な光景である。
まさに日本一の山に相応しい威容でもある。
この写真では、5合目までの道もはっきりと見ることが出来る。
作品プロフィール: HND(羽田)-FUK(福岡)便,左側窓, op.9092,March3,2012
フライト予約の際に、座席を指定するのは左右の窓側だけでなく、翼の真上を避ける必要がある。
遠くに富士山を眺めるだけなら横方向に見えることもあるが、富士山に近づくと翼が邪魔でほとんど見ることができないからだ。絶景が広がっている場合には特に歯がゆい思いをすること間違いなしなので、可能な限り極端に前方か後方の窓側を選択したい。
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FUK-HND 左側
房総半島上空から op.9052
羽田空港行の西方面からのフライトの場合、房総半島上空を通過することが比較的多くある。
決して雲が多くない状況でも、もやが雲のように多層化して視界を遮ることが多いのだが、飛行機が下降する際に景色が羽衣を纏っているかのように動いていく様が美しい。
この画像では、そのような光景を写しており、沈みゆく西日が東京湾に反射して先の尖がっている富津岬を浮かび上がらせ、もやの上にはシルエットとなった富士山がその上部を覗かせている。
東京湾の奥には三浦半島とうっすら江ノ島も確認できる。右奥の積乱雲がシルエットとなって大きな木のようになっているのもユニークだ。
上に掲載している写真の撮影地点は、風景の位置を参考にしながら勘案した想定撮影地点です。あくまでも参考ということでご了承ください。
飛行機の機中から撮影した空撮画像の中から、選りすぐりの富士山の絶景をテーマ別に掲載。
航路と座席の左右を明記してあるので、旅のフライトや座席選択の参考にしてください。