オルセー美術館 Musée d’Orsay
フランス・パリ
オルセー美術館は、印象派の作品を多く所蔵していることで有名な19世紀美術専門の美術館だ。
この建物が非常に立派なのだが、元は1900年のパリ万国博覧会の開催に合わせて、オルレアン鉄道によって建造されたオルセー駅のホテルを兼ねた駅舎だった。それが、かまぼこ状の大屋根に象徴されるように残っている。駅としては狭いことを理由に近距離列車専用に1939年になったあと、1986年にオルセー美術館として生まれ変わった。美術館の中央ホールに駅舎の名残を留めた吹き抜け構造が見られる。
巨大な時計を始め、素敵な造形は美術品以外にも見どころ満載だ。
基本的なコンセプトとして、2月革命の1848年から第一次世界大戦の1914年までの作品をこの美術館が展示することとなり、それ以前の作品はルーヴル美術館、それ以降の作品をポンピドゥーセンターという分担となっているようだ。
なお、旧・印象派美術館の収蔵品については、全てオルセー美術館所蔵となっている。
そのため、モネの作品は大量に展示されている。セーヌ川対岸にあるオランジェリー美術館、それと同じパリ市内にあるマルモッタン・モネ美術館を併せて巡ると、充実したモネ作品の鑑賞が出来る。
これら3つの美術館は、モネのファンにとってはゴールデン・ルートだ。絶対に訪問して欲しい。
満足すること間違いなしだ。
「ルーアン大聖堂」連作
モネの連作として有名なルーアン大聖堂。オルセー美術館では全30作品のうち5作品を見ることが出来た。この有名なルーアン大聖堂の連作が30作もあることに驚くが、うち5作品をまとめて鑑賞することが出来るというのも改めて凄いことだと云わざるを得ない。
似たような構図ながら、微妙な色彩の変化で印象が大きく異なり、改めて印象派と云われる所以がわかるような気がする。とにかく、モネらしさ全開の素晴らしい傑作だ。
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睡蓮の池
モネの庭、アイリス
国会議事堂、雲間からさす陽光
この作品の空気感がなんとも素晴らしい。それと、陽光が反射する水面のなんと美しいことか。
これぞモネ!と云いたくなるような傑作中の傑作だ。