フランスの最も美しい村協会は、1982年にコロンジュ・ラ・ルージュ村の村長が発起人となって設立された。
・人口2000人以下であること。
・保護されている2以上の重要文化財/歴史記念物があること。
・村議会で承認が得られていること。
これら3つの前提条件を見たした村が応募資格を得られ、27項目にも及ぶ厳しい基準によってさらに審査され、資格委員会に認定された村々が加盟している。
卓越した美しさを持つ「最も美しい村」の価値を高め、少しでも多くの人々に知ってもらうことで、村の過疎化に対して新たな選択肢を与えることを目的としている。
プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地方
No.4 メネルブ
オペード村の東隣、ぶどう畑を眼下に従えた細長い岩山に建つ集落が「フランスの最も美しい村」認定のメネルブだ。
人口は1000人(2018年)で、岩山の上に立つわりには道幅が広くゆったりしており、開放的な雰囲気がある。

人気の観光地らしく、絵になるポイントも数多くあり、大いに楽しめた。
駐車場は珍しく有料であり、混雑していたので奥の方まで誘導された。
しかし、村の中は人もまばらで気持ちよく散策出来た。
作品プロフィール:メネルブ 、 op.15330、8/14,2019
メネルブと云えば、『プロヴァンスの贈り物(2004年、英名:A good year)』で有名な英国人作家、ピーター・メイル氏が住んでいたことで知られている。2006年には『プロヴァンスの贈りもの』として映画化されている。
文化人ついでで云えば、パブロ・ピカソが1946年に避暑地として過ごした場所でもある。ピカソがかつての愛人ドラ・マールに贈ったという家もあるようだ。
これらの情報だけでもこの村の華やかさを感じる。
歩きやすい美しい石畳の路地を散策しながら、ちょっとした店に立ち寄るのも楽しい。
このような三叉路は、ヨーロッパの村ではやはり定番のようで、メネルブでも印象的な撮影スポットとなった。
作品プロフィール:メネルブの三叉路 、 op.15332、8/14,2019


山の中腹にあるのだが、そう思えない程ゆったりとした空間が多く、また、明るく開放的なのが素敵だ。
プロヴァンスらしい雰囲気を大いに感じることが出来る。
作品プロフィール:ゆったりしたメネルブの街中、op.15337、Aug.14,2019
この村も古い石造りの集落ではあるが、ドアや窓枠のアクセントカラーが全ての印象を変えてしまっているようだ。
村を散策している人々もどこかおしゃれだ。
作品プロフィール:アクセントカラーが美しいメネルブ、 op.15339、Aug.14,2019

ちょっとしたオシャレな店があり、立寄る楽しみがある。
村の集落は山の中腹にあって眺望も楽しめる。パーキングも同じ中腹にあるので、集落自体の高低差はあまり無く、集落自体も狭いエリアだけなので、非常に散策し易い印象だ。
パーキングが混雑していた割には集落の中の人はまばらで、混雑感が全くないのが良かった。
人気の観光地の人混みにウンザリしている人にとっては、このような環境は最高ではなかろうか。

中央左にユニークな鉄枠の鐘楼を乗せた時計台が見える。この奥にカトリック教会があるのだが、村のシンボル的な建造物が時計台というのもこの辺りでは珍しいのではないか。
そこからの眺めはさらに素晴らしいものだった。
作品プロフィール:メネルブの時計台と眺望、 op.512、Aug.14,2019